「お客様と社員の声が企業を救う」

~内部統制・リスク管理

社員の声をどのようにヒアリングすることが理想か

社員の声をどのようにヒアリングすることが理想か

投稿日:2017年5月14日 更新日:

なぜ、社員の声を集めるのか?

前回、「お客様の声」を集めるには現場応対が大切、とお伝えしました。お客様と毎日接する社員は、お客様の頭の中にある「お客様の声」を引き出すことができるからです。では、「社員の声」はなんのために必要なのでしょうか?

 

CS(Customer Satisfaction 「顧客満足度」)とは?

それにはまず、Customer Satisfaction (以下「CS」といいます)理論についてお話しする必要があります。CSとは、お客様がどのぐらいそのお店の商品や接客サービスに満足しているかという顧客満足度をいい、CSが高ければ高いほど、お客様はまた足を運んでくださいます。いわゆるリピーターです。

 

高いCSは、会社にどんな利益をもたらすのか?

企業にとって、新規顧客より既存顧客(リピーター)の方が広告等販売促進のための費用が少なく、多くの利益を生みます。口コミ効果も期待できます。口コミは無料の宣伝。しかも企業側が商品アピールをする広告と異なり、客観的評価と受けとられるので、強力な販売促進効果があります。

しかし、「接客サービスが悪い」といったんお客様が感じると、もうその店に足を運ぶことはないでしょう。これは大きな損失です。

では、このCSを高めるにはどうすればよいのでしょうか。単純に考えれば、現場で接する社員がお客様の声に耳を傾けて行動すればよいのですよね。たとえ商品に対する不満であっても、それに耳を傾けることは、お客様に「自分の不満点や要望点を聞き取ってくれた」という満足度を生むでしょう。では社員がそのように行動するためにはどうすればよいのでしょうか。

 

「サービス・プロフィット・チェーン」

1994年に、ハーバード・ビジネススクールのサッサー教授をはじめとするサービス・マネジメントのチームは、「サービス・プロフィット・チェーン」に関する論文を発表しました。この基本的な考え方は、組織が従業員を大事にすれば、従業員は顧客によいサービスを提供するというものです。具体的には、お客様の購買意欲が増し、企業の売上げと利益が増え、そこで得られた財源を元に、企業は社員の仕事に対する満足度と顧客の満足度をさらに高める好循環をもたらすことができるというものでした。

社員の仕事満足度が高いということは、その職場で働くことに満足しているということです。要するに会社が好きということですね。職場=恋人と考えてみてください。恋人の友人に対しては、一生懸命に気を遣い接するでしょう。

また仕事満足度の高い社員は会社をやめません。さらに業務の習熟度を高めるよう努力するので、お客様の声を反映するように努め、お客様のCSをさらに高めるような接客ができるのです。このような業務に精通した社員を失うことは、CSの面でも大きな損失です。

 

社員の声を集める方法

 ・社員の声を吸い上げる仕組みを作る

ところで、社員の仕事満足度が高い企業というと、東京ディズニーリゾート(TDR)が頭に思い浮かべる人も多いでしょう。最近では、快進撃を続けている西のユニヴァーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に押されている感もありますが、リピーター率が非常に高いテーマパークです。

ここでよく語られるのが、スタッフの素晴らしさ。カーディアルキャストといわれるゴミ掃除のアルバイトが、いかに安全に美しく早くゴミをとるという単純作業を極めるか、そして一番お客様に接する機会が多いという自覚を持って案内係をも務めている、ということはよく語られますね。これらキャストたちの育成に関して、『9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方』(福島文二郎:著. 中経出版.2010年)には

  • 人は自分が扱われたように人を扱うという考えから、導入研修時に先輩キャストが、パークでゲストをお迎えするように後輩を迎える
  • トレーナー制度を導入。熱意のある先輩キャストが教えることで自分に自覚を促し、後輩をマメに「見る」ことにより「自分の存在価値が認められている」と相手に自覚を促す
  • 価値観の共有のために、積極的な情報発信と収集をする

など、キャストの声を吸い上げる、後輩→先輩→上司という仕組みを作っていることが書かれています。

・アンケート

無記名アンケートを用いて仕事満足度を調査するのも一案です。アンケート項目としては、職場をどのぐらい好きか 職場で満足したと感じる時間 周囲の人と比べて自分は仕事が好きな方かどうか などを5〜7段階ぐらいの選択式にするのが適切でしょう。自由記入欄も設けて、どのような理由で感じるのかも書けるようにしておきましょう。

 

さあ、お客様の声をもっともよく知っている社員の声を集めることができました。次回は実際の活用方法を考えてみましょう。

-社員の声をどのようにヒアリングすることが理想か

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