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カスタマーエクスペリエンスの活用方法

カスタマーエクスペリエンスの活用方法

投稿日:2017年6月6日 更新日:

カスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)とは?

Customer Experience(以下「CX」といいます)とは、顧客が企業との接触で体験したこと全ての加算的・総合的な主観的評価をいいます。米コロンビア大学ビジネススクールのバーンド・H・シュミット教授が2000年に出版した著書「経験価値マーケティング―消費者が「何か」を感じるプラスαの魅力」の中で、「顧客は商品の機能・利便性に加えて、プラスαの心地よい経験を求めるようになっている」と説いたのです。

ここで重要なのは、お客様が商品を購入するまでのすべてのプロセスでの評価が積み重なって、お客様が最終的にどう感じたか?を問うものであるということです。お客様は、単に商品を買うだけではなく買うという経験をしている、という捉え方をしています。

例えば、通信販売を例にとってみると、ウェブサイトへの満足度が高くても、契約手続きがわかりにくく何度もお客様に手続きに関する問い合わせをさせたり、オンライン購入から電話購入に切り替えさせるなどの手間をかけさせたりするようだと、CXは下がるということです。

 

カスタマーエクスペリエンスで注意すべき3つのポイント

 ・お客様は、どこに価値を感じているのか?

CX向上は、スターバックスなどの成功例から、お客様への「おもてなし」強化としてとらえれられている向きがあります。

「おもてなし」つまり、お客様一人一人に対する心のこもったサービスなどとイメージされると、「接客」が重点ポイントとなり、接客教育に力を入れることが多くなります。これは、CXの一つの側面にすぎません。CXは、加算的総合的な主観的評価です。主観的ということは、お客様が何に価値を感じているかをまず把握する必要があります。

 

・お客様の購買活動全体を評価するカスタマーエクスペリエンス

実は、お客様の不満は、個々の部署ではなく部署と部署のつなぎの部分で起きているものがおおいのです。よくあるアンケート調査で、

「各部署での対応はいかがでしたか?」

というものがあります。このようなアンケートでは、以下「ウェブサイト」または「店頭」・「商品」「配送」・「サポート」などの各部署に対して評価をするようになっています。そしてアンケートを分析し、それをもとに担当部署に改善を指示するという取り組みが大半でしょう。

しかし、各部署の連携については、評価を下すことができません。ですから、各部署での評価は高くても最終的な評価は低いということが起こるのです。みなさんも部署や担当者がかわるごとに、一から説明をして面倒だと思った経験がありませんか?

「担当部署」という企業視点ではなく、「購買活動」という消費者視点での一連の動きを評価する指標、それがカスタマーエクスペリエンスなのです。

 

・お客様の期待を上回る水準を目指すカスタマーエクスペリエンス

アンケート調査を行うと、お客様の不満(評価が低いポイント)がわかります。こうして、そこに課題を発見し、解消するための方法を考えるというのが、これまでの業務改善でした。つまり、お客様が問題を感じないレベルを100として、それを目指すことです。しかし、他の企業も同様の方法をとれば、差別化は測れません。これに対し、CX向上活動は、「お客様の期待を上回る水準」を目指し、競合他社との差別化を測ることまでを目的としています。

 

カスタマーエクスペリエンスを高めるにはどうすればよいのか

・お客様は、どこに価値を感じているのかを明確にする

これは、失敗例をあげたほうがよくお分かりかと思います。業績低迷で「ペプシに勝てる味」を模索していた米コカ・コーラ社は、市場テストを繰り返し、1985年に『ニューコーク』を発売しました。しかし、飲み慣れた味を突然奪い去られたファンは激怒。抗議が殺到し不買運動まで起きたため、同社は以前のコークを復活させました。顧客にとっては、飲み慣れたコークの味が大切だったのですね。

企業が、お客様が欲しいだろうと思い開発・提供するものと、お客様が欲しいものとは必ずしも一致しません。これをできるかぎり近づけていくために、まずお客様の価値基準を知ることです。

 

・お客様の購買活動の流れに沿って、企業全体として把握する

「接客をしてくれた店員さんの言っていた内容と発送カウンターでの内容がちがっていて、結果的に送料がかかった」というお客様の不満。企業側にしてみれば、他の対応部署の細かい内容までは把握できないと言いたいところでしょうが、お客様からしてみればひとつの企業ですから、他部署のこともある程度把握することは必要でしょう。そこでは、企業の部署を超えた、お客様の購買活動が基準になります。

 

・お客様の期待を上回る水準を目指す

扱っている商品は同じなのに、なぜ選ばれる企業と選ばれない企業とがあるのでしょうか。顧客体験は商品機能を上回ります。お客様が何に価値を見出し、それを上回る水準を目指すためにはどうすればよいのか、競合他社の状況も分析しながら、他者にないものを加味することが必要です。

 

カスタマーエクスペリエンスの3つの成功例

 ・スターバックス

スターバックスでは、お客様を迎える店舗を家庭(ファーストプレイス)や職場(セカンドプレイス)ではない第三の場所「サードプレイス」と位置付けています。そのサードプレイスで極上のコーヒーに加え、スタッフからの気遣いや、心地よいコーヒーの香りと流れている音楽、ゆったりとした空間が生み出す居心地の良さなどを総合し「スターバックス体験」と呼んでいます。スターバックスがお客様に提供するのはコーヒーという商品だけでなく、その「スターバックス体験」であるという考え、これこそが、CX代表例としてよく挙げられる理由です。

 

・アマゾン

アマゾンで取り扱っている商品は、どれも他の企業でも扱っているものです。しかし、ウェブサイトのわかりやすさ、簡単な1-Click注文の導入、配送のシステム、そして閲覧履歴などを削除できるなどの顧客視点が徹底しています。

 

・無印良品

無印良品では、「遅得」といって、繁忙期に配達が遅くなることに同意したお客様に対して、価格が10パーセントオフになる割引キャンペーンを不定期に行います。これは、お客様が決して一律のサービスを望んでいないことの表れですね。

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